広重ビビッド@サントリー美術館
最近浮世絵に凝っている私^^
調べてみるといろんなところで展覧会が行われていることがわかり、現在もサントリー美術館で歌川広重の晩年の作品展示が行われているらしく、なんと国芳の名所絵の展示もあると知り、慌てて行ってまいりました。
この展示、ホントに見に行ってよかったです!!
貴重な作品の数々と初摺りの中でも特に早い時期のもので、国内にも数セットしか存在しないようなものが展示されているんです!!
しかも保存状態がとっても優れているので、製作当初の試し摺に近い状態のものが鑑賞できます。
最初はそんなに違いはないんじゃ…と思っていましたが、実際に見ると全然違うんですよねー。
6/12まで開催されていますので、興味のある方は是非!!
今回の展示は、日本財界の重鎮 原安三郎氏の蒐集した浮世絵コレクションのうち歌川広重の名所江戸百景と六十余州名所図会(五畿七道の68ヶ国の名所を描いたもの)を中心に、葛飾北斎の貴重な作品の千絵の海や北斎、国芳の名所絵が展示されています。
広重の名所江戸百景と六十余州名所図会を全点公開するのは本展が初めてで、現存数の少ない北斎の千絵の海が10図揃うのも見どころとなっています。
六十余州名所図会とは、五畿七道、五畿内、東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道の68カ所の名所を描いていて、武蔵の国とは別に江戸の図があり、この69図に目録を加えた全70図で構成されています。
このシリーズでは、彫りと摺りの技術が駆使されていて、海面や川面、空を表現するために美しいグラデーションを生み出す 拭きぼかし、あてなしぼかしが使われています。
阿波 鳴門の風波
名所江戸百景は、広重の最晩年の作品で、名所絵の集大成。
江戸市中および郊外の名所を主題として118図が作られ、二代目が1図を追加し、119図と目録で全120図の大揃いです。
会期中に展示替となるので、一度に全部は見れません。
気がついたら後期だったので、全部見れなかったのがホントに残念です…><
このシリーズの特徴は、構図の大胆さです。
海外にも大きな影響を与えたとしても有名なシリーズですが、今回は、地域ごとにわけて展示されているので、大江戸観光って感じで見ることができるのも、また面白かったです^^
当時のガイドブック的要素もあったのかな…。
ゴッホも模写した 大はしあたけの夕立
広重が風景版画のトップになる前は、葛飾北斎が不動の人気を得ていました。
今回展示されている千絵の海は、日本各地の水辺の景色を描いた揃物。
現存数が多くなく、10図揃っている所蔵先はほとんどないそうで、それを個人で所蔵してるって凄いわ〜。
そんな貴重な10図が今回展示されています。
千絵の海 五島鯨突
そして最後は、名所絵の名品ってことで、北斎の富嶽三十六景や国芳の名所絵が展示されていました。
さすが名品って感じで、作品にインパクトがあるんですよねー。
広重の作品よりは前の時代に描かれたものってこともあるのですが、荒っぽいけど力強くてインパクトがあるんですよねー。
ちなみに、広重の作品(1850年代くらい)は細い線も多く、とっても繊細に表現されている感じだったのに対して、これらの作品(1830年代前後)は、太くてインパクトがある感じ…かな。
冨嶽三十六景はいろいろなところで目にしてるから…なんて思っていたら、印刷物でみるのと本物は迫力が全然違っていて、ちょっと圧倒されました。
写真家さんも浮世絵を撮るのは難しいと話しているそうで、色味がうまく表現できないそうです。
摺り師さんが色を何度も重ねながら作ってるから、その色を出すのが難しいらしい…とアダチ版画研究所の方が教えてくれました^^;
それに浮世絵には凹凸もあるし、和紙の風合いもあるので、それを写真で表現するのは難しいのかもしれませんね。
北斎 富嶽三十六景 神奈川沖浪裏
写真よりも実物の方が荒々しさを感じます!!
北斎 富嶽三十六景 凱風快晴
通称 赤富士と呼ばれている作品ですね。 縁起物として人気がある作品。
国芳 近江の国の勇婦お兼
ちょっと洋風な味わいのある国芳の作品。
沢山の素晴らしい作品の数々で、気がついたら3時間以上いたかな…。
人気の作品は需要の増加とともに、摺りの手間を簡略化した後摺りが複数製作されるそう。
なので、初摺りは広重が表現しようとした形や色、摺りの技法を見ることができるので大変貴重なもの。
そんな作品を大量に見ることができて、ちょっと興奮しちゃいました^^;
興奮状態で見たからいろいろ買ってきてしまいました^^;
北斎の富嶽三十六景と広重の名所江戸百景のシール
江戸名所百景のポストカード
浮世絵「名所江戸百景」復刻物語
この本は、名所江戸百景を復刻する記録が綴られたものですが、木版画の技法について書かれているので、解りやすいです。
どんな手順で作られるのか、摺りの技法についても説明されているので、知っていると鑑賞する上でもいいかも…と思って購入してきました^^
国芳の名所絵が展示されている…っていうことがきっかけで行くことにしたのですが、初摺りの素晴らしさに圧倒されて帰ってきました。
絵師は名前が世に出ていますが、彫り師や摺師は名前が残されてないんですよねー。
でも、そんな彫り師や摺師の匠の技を堪能できる今回の展覧会。
すごく心に響いたから、会期終了前にもう一度行ってしまうかもしれません…(笑)
(浮世絵はHPよりお借りしました )
調べてみるといろんなところで展覧会が行われていることがわかり、現在もサントリー美術館で歌川広重の晩年の作品展示が行われているらしく、なんと国芳の名所絵の展示もあると知り、慌てて行ってまいりました。
この展示、ホントに見に行ってよかったです!!
貴重な作品の数々と初摺りの中でも特に早い時期のもので、国内にも数セットしか存在しないようなものが展示されているんです!!
しかも保存状態がとっても優れているので、製作当初の試し摺に近い状態のものが鑑賞できます。
最初はそんなに違いはないんじゃ…と思っていましたが、実際に見ると全然違うんですよねー。
6/12まで開催されていますので、興味のある方は是非!!
今回の展示は、日本財界の重鎮 原安三郎氏の蒐集した浮世絵コレクションのうち歌川広重の名所江戸百景と六十余州名所図会(五畿七道の68ヶ国の名所を描いたもの)を中心に、葛飾北斎の貴重な作品の千絵の海や北斎、国芳の名所絵が展示されています。
広重の名所江戸百景と六十余州名所図会を全点公開するのは本展が初めてで、現存数の少ない北斎の千絵の海が10図揃うのも見どころとなっています。
六十余州名所図会とは、五畿七道、五畿内、東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道の68カ所の名所を描いていて、武蔵の国とは別に江戸の図があり、この69図に目録を加えた全70図で構成されています。
このシリーズでは、彫りと摺りの技術が駆使されていて、海面や川面、空を表現するために美しいグラデーションを生み出す 拭きぼかし、あてなしぼかしが使われています。
阿波 鳴門の風波
名所江戸百景は、広重の最晩年の作品で、名所絵の集大成。
江戸市中および郊外の名所を主題として118図が作られ、二代目が1図を追加し、119図と目録で全120図の大揃いです。
会期中に展示替となるので、一度に全部は見れません。
気がついたら後期だったので、全部見れなかったのがホントに残念です…><
このシリーズの特徴は、構図の大胆さです。
海外にも大きな影響を与えたとしても有名なシリーズですが、今回は、地域ごとにわけて展示されているので、大江戸観光って感じで見ることができるのも、また面白かったです^^
当時のガイドブック的要素もあったのかな…。
ゴッホも模写した 大はしあたけの夕立
広重が風景版画のトップになる前は、葛飾北斎が不動の人気を得ていました。
今回展示されている千絵の海は、日本各地の水辺の景色を描いた揃物。
現存数が多くなく、10図揃っている所蔵先はほとんどないそうで、それを個人で所蔵してるって凄いわ〜。
そんな貴重な10図が今回展示されています。
千絵の海 五島鯨突
そして最後は、名所絵の名品ってことで、北斎の富嶽三十六景や国芳の名所絵が展示されていました。
さすが名品って感じで、作品にインパクトがあるんですよねー。
広重の作品よりは前の時代に描かれたものってこともあるのですが、荒っぽいけど力強くてインパクトがあるんですよねー。
ちなみに、広重の作品(1850年代くらい)は細い線も多く、とっても繊細に表現されている感じだったのに対して、これらの作品(1830年代前後)は、太くてインパクトがある感じ…かな。
冨嶽三十六景はいろいろなところで目にしてるから…なんて思っていたら、印刷物でみるのと本物は迫力が全然違っていて、ちょっと圧倒されました。
写真家さんも浮世絵を撮るのは難しいと話しているそうで、色味がうまく表現できないそうです。
摺り師さんが色を何度も重ねながら作ってるから、その色を出すのが難しいらしい…とアダチ版画研究所の方が教えてくれました^^;
それに浮世絵には凹凸もあるし、和紙の風合いもあるので、それを写真で表現するのは難しいのかもしれませんね。
北斎 富嶽三十六景 神奈川沖浪裏
写真よりも実物の方が荒々しさを感じます!!
北斎 富嶽三十六景 凱風快晴
通称 赤富士と呼ばれている作品ですね。 縁起物として人気がある作品。
国芳 近江の国の勇婦お兼
ちょっと洋風な味わいのある国芳の作品。
沢山の素晴らしい作品の数々で、気がついたら3時間以上いたかな…。
人気の作品は需要の増加とともに、摺りの手間を簡略化した後摺りが複数製作されるそう。
なので、初摺りは広重が表現しようとした形や色、摺りの技法を見ることができるので大変貴重なもの。
そんな作品を大量に見ることができて、ちょっと興奮しちゃいました^^;
興奮状態で見たからいろいろ買ってきてしまいました^^;
北斎の富嶽三十六景と広重の名所江戸百景のシール
江戸名所百景のポストカード
浮世絵「名所江戸百景」復刻物語
この本は、名所江戸百景を復刻する記録が綴られたものですが、木版画の技法について書かれているので、解りやすいです。
どんな手順で作られるのか、摺りの技法についても説明されているので、知っていると鑑賞する上でもいいかも…と思って購入してきました^^
国芳の名所絵が展示されている…っていうことがきっかけで行くことにしたのですが、初摺りの素晴らしさに圧倒されて帰ってきました。
絵師は名前が世に出ていますが、彫り師や摺師は名前が残されてないんですよねー。
でも、そんな彫り師や摺師の匠の技を堪能できる今回の展覧会。
すごく心に響いたから、会期終了前にもう一度行ってしまうかもしれません…(笑)
(浮世絵はHPよりお借りしました )
by wvyumavw
| 2016-06-04 12:25
| イベント・観劇