ハクソー・リッジ
デズモンド・ドスは、良心的兵役拒否者(宗教上などの信念によって兵役を拒否した者)なんですよね。
兵役って拒否できないものだと思ってた…。さすが自由の国。
そういうこともあるんだね…宗教上の信念…日本ではちょっと想像できないことだけど、これからは必要な感覚かも…。
造船所で働いていたので兵役を延期することもできたのに、自分にできること…と考え、命を奪うのではなく、救いたい!と強く志願して入隊。
チームとして命を預けて戦う訳だから、同僚としてはおもしろくない人もいるよね。
閉鎖された空間だから、やっぱりいじめにあったりするんだけど、驚くほどの意思の強さと信念で行動するんです。
信じるものがあるってここまで人を強くするのかと…ちょっと驚きます。
今だと戦闘シーンなんかはCGを使ってよりリアルに…って感じだと思うけど、今回のこの映画、ほとんどCGを使ってないそうで、可能な限り現実に近づける…という撮影スタイルだったそうです。
確かにホントにリアルで…>< 人によっては見たくない映像も出てきます。
でも、実際の戦場ってこんな感じだったんだろうな…と。
綺麗ごとじゃないもんね…。
なんだけど、戦場の中で命を救っていく男がメインだから、惨たらしい悲惨な戦場から少しだけ希望が見えるような…温かいものが溢れるような…そんな感じがして、自然に涙が溢れてきました。
救出した75人の中に2名の日本人もいたそうです。
人を助けるためにここにいるのだから、敵とか味方とか関係なかったんでしょうね。
なぜ武器を持たないのか…と問われた時に「信念を曲げたら生きていけない…」と彼がいうのですが、信念を曲げないってものすごく勇気がいることだと思う。
曲げてしまった方が楽なこともあるよね。
だけど、曲げてしまったら自分が自分じゃなくなってしまうのね。
現代は、融合しないと生きていけない世の中になってしまっているような気がする。
ってことは、自分の中の核のようなものがなくなっているのかな…。
平和な世の中で暮らしていると、戦場でのことがまったくわからないし、想像もできません。
ドスのことだけじゃなく、生死を彷徨うようなあの場所(ハクソー・リッジ)に再び戻るって、あの恐怖の惨状を経験したら普通恐怖で足が向かない気がするんだけど…。
それに、何処から何が飛んでくるかわからないのに「前進ー!」って号令がかかると前進していくよね…。どういう心理状態なんだろ??
戦争って、いろんなものを麻痺させてしまう…恐ろしいことです。
いろんなことを考えさせられる映画でした。
by wvyumavw
| 2017-07-18 14:56
| Movie&Book